
奈良県は古くは卑弥呼が住んでおり、さらには平城京があった場所でもあります、そのため、昔は日本の中心都市となっていました。法隆寺や東大寺といった古い神社仏閣があることから観光地として名高い奈良ですが、現在奈良県は大阪へのベットタウンとしての人気も誇っています。
そんな奈良でマンションを売却する際に知っておいた方が良い知識をここでまとめてご紹介します。
地域によって需要が大きく異なる
奈良県は南北に長い県となっているため、北側と南側では気候や住宅の需要などが大きく異なります。北西部にある生駒市や奈良市といった地域は大阪へのベットタウンとなっていて、かつては大阪に住んでいた人など外部の人たちが流入してくることが多いです。
商業施設なども充実していますし、気候的にも大雨が降ったりすることはありません。一方、南側にある地域として代表的なのが十津川村ですが、このあたりになるとベットタウンとして需要がある北西部とは大きく雰囲気が異なります。
まず交通の便で言えば、北西部と比べるとかなり悪くなり、電車やバスなどの本数もぐっと少なくなります。気候的にも山沿いの地域などでは急にたくさん雨が降ったりすることも多く、ニュースなどでよく取り上げられています。
したがって、奈良県の南部になると住宅の需要は外部から来た人ではなく、もともと地元に住んでいる人になります。奈良県でマンションを売却する際にはどの地域に建築されているマンションなのかをよく把握し、それによって戦略を変える必要があります。
北西部のマンションであれば大手の不動産会社の方が上手く売却してくれるかもしれませんが、南方の地域にあるマンションの場合は大手の不動産会社よりも古くから地元で営業している不動産会社の方が上手く売却してくれるかもしれません。
奈良はマンションが売れづらい県
住居は大きく分けると集合住宅と一戸建てがあり、その地域によってどちらの方の需要が高くなるかは異なります。一般的には、都心部になればなるほど集合住宅の方が需要が高くなっていきます。では、大阪のベットタウンとなっている奈良県はどうなのかというと、奈良県の場合はどちらかといえば一戸建ての方が需要が高い県です。
その理由としては、広い土地が確保しやすい県であり、土地の価格が大阪や東京などと比較すれば比較的安いという事が挙げられます。また、広い土地が確保しやすいという事はそれだけ自分が一戸建てを立てたいと思っている場所の土地が売りに出されている可能性が高いとも言えるでしょう。
そして、奈良県で一戸建ての方が人気がある理由として大きく影響しているのが奈良県の気候です。奈良県は周囲を山に囲まれているため、夏になるととても暑くなります。したがって、密閉性の高いマンションよりも通気性に優れている一戸建ての方が人気が高いのです。
奈良県に限らず、盆地では一戸建ての方が人気が根強い傾向にあります。夏場が暑い奈良県の建築会社は夏を快適に過ごすための一戸建てづくりのノウハウを熟知しているため、一戸建ての建築を依頼すれば夏でも快適に過ごせるマイホームを手に入れることができます。
このような理由から、奈良県は比較的マンションを売るのに苦戦する地域だと言えるでしょう。
時間に余裕を持って準備を進めよう
奈良県であるかどうかに関係なく、マンションを確実に自分が希望する金額で売却するために心掛けておきたいことは「時間に余裕を持っておく」という事です。マンションを売りに出してから実際に売却できるまでどれくらいの期間がかかるかというと、平均で3か月程度だと言われています。
不動産投資用のマンションではなく、自分が住んでいるマンションを売却する際にはそのあとで新たな住居を探す必要もありますし、その住居の購入費用をマンションの売却費用で賄おうと考えている人も多いでしょう。もし先に新たな住居を決めてしまい、入居日ギリギリになってマンションを売りに出したとしても当然予定通り売却できるとは限りません。
しかし、期限までに売らなければ新しい住居と今所有しているマンションの支払いが重複して負担が大きくなりますから、何とか期限までに売るためにマンションの売却価格を大幅に下げるといった戦略を取らざるを得なくなります。
しかし、前もってスケジュールを組み、早めに売却するための計画を進めていけば、すぐにマンションが売れなかったとしても余裕を持って対応することができます。準備期間も含めればだいたい5か月くらい前から準備を進めるようにすると良いでしょう。
売却するなら3月が狙い目
一戸建てやマンションが最もよく売れるのはいつかというと、それは引っ越し時期と同様に「人が最もたくさん動く時期」です。日本では4月から新社会人や新大学生などといったように新生活を始める人が多く、その前の月、つまり3月ごろにマンションや一戸建ての需要が最も高くなります。
ですから、より確実に、そしてより高い値段でマンションの売りたいのであれば、この3月を狙って計画を進めていくことがベストです。3か月ほど余裕を持って売却活動を行った方が良いと前述しましたが、それに当てはめると売却活動は年が明けてすぐに始めるようにすると良いでしょう。
ですから、それよりも2か月ほど前、つまり10月には実際にマンションを売却するための準備を進めていく必要があります。
室内の整理整頓を行う
マンションを売りに出すと、そのマンションに興味を持った人が実際にマンションの中を見せてくださいと依頼してくることがほとんどです。マンションの購入希望者が事前にそのマンションを見学することを内覧と言いますが、内覧の際に良いイメージを持たれるかどうかでマンションを売却できる可能性は大きく変動します。
不動産投資用の物件ならば特に気を使わなくても問題ありませんが、住居としているマンションの場合は実際に住んでいる状況で内覧者が見学に訪れることになります。その際にいちいち片付けていると家族全員のストレスが溜まり、金額の事を度外視してとにかく早くマンションの売りたいという気持ちになってしまいがちです。
そうならないようにするためには、マンションを売却すると決めた際に部屋の整理整頓を一気にしてしまうのが有効です。どうせ引っ越しの時に整理整頓をすることになりますからこの時期にやってしまった方が精神的に楽ですし、引っ越しもスムーズに行えます。